俺達が付き合い始めて・・・もう2ヶ月
お互いに大学生活にも慣れてきた5月の連休
久しぶりに「森林公園」に出かけることにした

森林公園は、高校時代の定番デートスポット
俺はいつもここで勝手に昼寝して
が隣にいてくれると安心で・・・

でも考えてみれば・・・は面白かったんだろうか?
ふと不安になったり・・・
でも、やっぱり気づくといつものように

『森林公園に行こう』

って誘ってた俺





「今日はお天気が悪くてちょっと残念だったね」
「ん・・・まさか今日から雨になるとは思わなかった」

天気予報では今日の天気は晴れ時々曇り
でも、思いのほか早く
雨雲がはばたき市にやってきたらしくて
朝から霧のような雨が降り始めていた

雨の公園には、誰も来ていなくて
噴水広場の水音が聞こえてくるだけ

俺はと一緒にいるだけで・・・
それでもう満足だけど

今日のために用意された弁当を広げるところもない
それでも、何となく公園の中を歩き回る俺達だった



「ねえ、珪くん」
「ん?」

「公園でお昼寝する以外の楽しみってなぁに?」
「あ・・・それは」


電話で・・・俺が話した事


『昼寝するのが俺の楽しみだけど・・・
でも、実を言うと』

『実を言うと?何?』

『・・・・ん・・・・・内緒
この続きは森林公園で・・・話す』


実を言うと・・・の先の話し・・・


「それ」は、俺にとってかなり重要で
それでも、「そんな俺の気持ち」に
は気づいてないって事は解かっていた


「ねえ、それより何より、ちょっと寒いね」
「ああ、まさかこんなに冷え込むとは思ってなかった」

「どこか暖かい場所に行かない?」
「そうだな・・でも、きっとどこも混んでるだろうし」

「あ、それなら、空いてる場所知ってるよ?」
「ん?どこだ?」

「珪くんの家!」
「え?俺の・・・?」

「うん、そこならお弁当も雨に濡れずに食べられるし
誰もいないから空いてるよ〜」


にっこり笑うの笑顔
日差しも無いのに眩しく感じた


『誰も居ない彼氏の家に行くってこと』


が意識していないだろうってことは明白だけど
大きなチャンスが巡ってきたことを神に感謝して
俺達は、俺の家に向かうためにバスに乗り込んだ






「なんだか久しぶり」


玄関を入ると嬉しそうにがそうつぶやいた
高校の頃、何回か誘った俺の家
でも「彼女」になったが来るのは今日が初めてだった

朝飯を食っていなかった俺は
早速手作りの弁当を食わせてもらった
弁当には相変わらずお約束のようにカイワレが入っている
これは俺の苦手な定番

でも、それだけを我慢すれば・・・
がご機嫌だって俺は知ってる

少し早い昼飯に・・・俺は大満足で
ソファーでのんびりしてるを眺めながら
キッチンでモカを落とす


「わたしがやるよ?」

ってが言ったけど


「おまえに俺のモカを飲ませたいから」

ってちょっと格好つけてみた

本当は、一緒の空間にいるだけで、緊張している自分を
に悟られたくなくて
少し落ち着くためにキッチンへ逃げた俺だった

二つのカップからは・・・温かな湯気が立ち上り
部屋の中はモカの香りで一杯になった
これで落ち着いての隣に座れるって思った


でもやっぱり、ダメだな
隣に座った途端・・・
の髪からいい香りがしてきて
・・・俺を「くすぐる」


の髪・・・いい香りだ」
「あ、珪くんもこの香り好き?」

「ん・・・」
「このシャンプーね、とってもお気に入りなの
ほら髪もサラサラだよ」

そう言って、髪をかき上げた・・・

俺を信用しきっているは・・・
惜しげもなく・・・白い首筋を晒した・・・

また・・・ふんわりと髪の香りがして
初夏らしく・・・広く開いたシャツの胸元の・・・
鎖骨のラインが・・・眩しい

思わず俺は、の身体を引き寄せた


「あっ・・」
「いやか?」


俺の問いかけに小さく横に首を振った
俺は、の頬にそっと唇を寄せた

小刻みに・・・震える肩
俺の心臓は・・・・これ以上ないくらい高鳴ってゆく


・・・好きだよ」
「ん・・私・・・・も」


目を閉じたをぐっと引き寄せて
俺は・・・唇を重ねた
俺達が恋人になって・・・

初めての・・・キスをした




柔らかな唇・・・俺の鼻をくすぐるの香り
俺は・・・もう我慢できなくて・・・
手を伸ばし・・・膝から少しずつ太ももへと
ゆっくりと手を這わせた


「え・・・珪くん・・・」
「俺・・・・もう我慢できない」

「あ・・・でも・・・」
「いいだろ・・?」


俺はもう一度の唇を奪った
そう、今度は俺の気持ちが伝わるように・・・


「・・・欲しい」


かすれてしまった俺の声が情けないくらいで
それでも、そんなこと構っては居られなくて
俺は・・の唇をむさぼった


「ん・・・っ」
「いいだろ?」


コクンと小さくうなずく・・・
俺はソファーから立ち上がって
サイドボードの引き出しから・・・
大切なものを取り出す

そして・・・



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